Nikon Zf 単焦点レンズ おすすめ7本——Zf所有者が常用・ポトレ・憧れの3枠で選ぶ(2026年5月時点)
「Nikon Zf 単焦点レンズ おすすめ」で検索sされてる方の本当の問いは、ランキングを眺めることではないと思っている。
Nikon Zfに最初に乗せる1本は何か——もうボディは決まっていて、レンズだけが残っている。あるいは、これから40mm f/2 SEのキットを買うか、別のレンズを単品で買うかで迷っている。検索結果に並ぶ「似合うレンズ5選」を読んでも、結局自分のZfに何を乗せれば失敗しないのかが決まらない。そういう状態の方が多いと想像しています。
わたくしはZfを2025年から1年、40mm f/2 SE一本で常用してきました。Appleリレールでトレーナーを10年以上やってきた人間で、2歳半の娘がいる父親です。ベビーカーを押しながら首から下げて、はこだて自由市場の干物台を撮り、近所の散歩で記憶色を残す——そういう運用を1年続けて、結局40mm SE一本で完結しているという結論に至っています。
その上で本記事では、「常用1本目/2本目候補/憧れ/買うな」の4判定で、Zfに乗せる単焦点レンズを正直に分岐させます。日本語の競合記事が誰も明記していないAPS-Cサードパーティの罠(DXクロップ強制で画素半減)、避けるべき大型ズーム、2025年新作Z 50mm f/1.4の位置づけ——この3点を軸に据えました。
価格・スペックは2026年4月時点のメーカー公式およびカメラのキタムラ・価格.com実売に基づきます。
わたくしのZf+40mm SE 1年常用——結局これ一本で完結している
Zfを買う前のわたくしは、Sony α7III+FE 24-70mm f/2.8 GMという「正解」と言われる組み合わせを使っていました。合計約1,536g。スペック表だけ見れば子育て世代の万能機ですが、ベビーカーを押しながら首から下げると30分で肩が痺れる。気づけばiPhoneばかりで撮るようになり、月20回の外出のうちα7IIIの起動は3回。残り17回は防湿庫の中で眠っていました。
去年の秋、α7IIIを下取りに出してZf+40mm f/2 SE(合計約800g)に乗り換えました。ボディ630g+レンズ170gで、α7III時代のほぼ半分。マザーズバッグの脇ポケットに入る重量です。これで月の出番が3回から15回に増え、年間枚数は3倍以上になりました。
カメラの満足度はスペックではなく持ち出し率で決まる。
レンズ選びも結局は「毎日持てる重量か」が全てを決める。
40mm f/2 SEを1年使って、わたくしが言えることは3つです。
1つ目——40mm SEはZfのために設計されている。Z 35mm f/1.8 SやZ 24-70 f/4も店頭で試しましたが、ボディの顔つきと合わない。SE銀リングのクラシカルな佇まいと、170gのパンケーキに近い薄さが、Zfの「触っているだけで気持ちいい」という設計思想に正面から合致しています。
2つ目——40mmは画角の中庸。35mmより寄れて、50mmより広い。室内で家族を撮れば全身が入り、屋外で食卓を撮ればテーブル全体が収まる。最短撮影距離0.29mでテーブルフォトが成立する。1本目に「いつもと違う画角」を選ぶより、中庸を1年使い込んでから次を選ぶほうが、結果的に2本目の選定で迷いません。
3つ目——JPEG撮って出しが、編集ゼロでInstagramに上がる。Nikonの色は記憶色と呼ばれます。Sonyのように正確ではなく、Canonのように美肌に寄せず、Fujifilmのフィルムシムほど個性的でもない。撮った瞬間に見ていた感情が、そのまま残る色。これが月に何時間もの編集時間の節約になっていて、子育て期の現実的な価値として大きいです。
——という前提を置いた上で、ここから2本目以降の話に進みます。
公式スペック・購入リンク(NIKKOR Z 40mm f/2 SE)
わたくしが現在使っている1本目の公式情報を置いておきます。
- 焦点距離:40mm(フルサイズ・FX)
- 開放F値:F2
- 重量:約170g
- 最短撮影距離:0.29m
- AF駆動:STM・像面位相差対応・静音
- 実売:約¥35,000台(2026年4月時点・価格.com最安)
- レンズキット実売:約¥296,000(ボディ+40mm SE)
避けるべきレンズ——Zfに乗せて後悔する3カテゴリ
ここが日本語の競合記事と最も差がつく部分です。海外には「Best Lenses for Zf and What to Avoid」型の記事がありますが、日本語では誰も「ZfにNG」と明記していない。わたくしが1年Zfを使った経験と、リサーチで突き合わせた知見を、3カテゴリで切ります。
大型ズーム——70-200mm f/2.8 VR Sはグリップ疲労で破綻する
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sは1,360gあります。Zfボディ630gと合わせて約2kg。Zfは意図的にグリップを浅く設計したクラシカルボディで、左手でレンズを支えながら右手のダイヤルを操作する運用が前提です。1,360gのレンズを支え続けると、左手の親指の付け根が30分で痛くなります。
70-200mm f/2.8が必要な使い方をする方は、ZfではなくZ6IIIやZ8のような深いグリップを持つボディを別に用意するほうが合理的です。
Tamron 35-150mm f/2-2.8 Z——焦点距離は魅力だが1,165gの罠
Tamron 35-150mm f/2-2.8は、ズーム1本で35mmスナップから150mmポートレートまで賄える夢のレンズです。レビューサイトの評価も高い。ただし1,165g。Zfボディと合わせて約1,800g。ボディ前方に重心が大きくズレるフロントヘビーな構成で、Zfのクラシカルな所有感は、これを乗せた瞬間に消えます。
「Zfで35-150mmが使えるなら万能機になる」と思ってしまいますが、Zfの設計哲学はそもそも万能機を目指していない。万能ズームを乗せたいなら、最初からZ6IIIを買うほうが筋が通ります。
APS-Cサードパーティ——VILTROX 27mm f/1.2 Pro / TTArtisan APS-C群は「DXクロップ強制で画素半減」
これが、日本語競合の誰も明記していない最大の罠です。
VILTROX AF 27mm F1.2 Pro Z(実売約¥97,000・560g)、TTArtisan 35mm f/1.4 C Z(実売約¥9,000台・180g)、TTArtisan 50mm f/1.2 C Z(実売約¥17,910・335g)——これらはすべてAPS-C専用のZマウントレンズです。価格と仕様だけ見ると「F1.2が¥9,000」「F1.2 Proが¥97,000」と魅力的に映りますが、Zf(フルサイズFX機)に乗せると自動的にDXクロップが強制発動します。
DXクロップが何を意味するか、具体的に書きます。Zfのフルサイズセンサーは2,450万画素ですが、DXクロップ時は約1,060万画素に落ちます。画素はおおよそ半減。さらに焦点距離も1.5倍換算になり、27mmは約40mm相当、35mmは約52mm相当に「狭く」なります。「広角27mmが欲しくて買ったのに、Zfに乗せたら40mm相当の標準域になっていた」という事故が起きます。
VILTROX 27mm F1.2 ProとTTArtisanのAPS-C C系列は、Zfcのようなボディなら正解になりますが、Zfには合いません。
逆に、フルサイズ対応のサードパーティは普通に選択肢に入ります。Voigtländer NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z(フルサイズ・MF)、VILTROX AF 40mm F2.5 AIR Z(フルサイズ・AF)など、後半で触れます。
Zマウントのサードパーティを買うときは、必ず「フルサイズ対応か APS-C専用か」を商品ページで確認してください。「APS-C専用(DX)」と書いてあるレンズをZfに乗せると、画素半減+焦点距離変化で買った意味の半分が消えます。
シーン別ベストバイ——常用1本目から憧れの1本まで
ここから具体的な選定に入ります。1本目に常用するレンズ、2本目に足すレンズ、いずれ買えたらと思う憧れのレンズ——3階層で並べます。
常用1本目:NIKKOR Z 40mm f/2 SE(約¥35,000台・170g)
迷ったらこれです。わたくしが1年使って結論を出した、Zfの正解。
170gの軽さ、SE銀リングのクラシカルな佇まい、最短撮影距離0.29m、F2で室内も使える、JPEG撮って出しが記憶色——子育て期にも、散歩スナップにも、旅行にも、テーブルフォトにも、ほぼすべてのシーンを「合格点」で撮れます。10点満点のシーンは少ないですが、8〜9点を全シーンで安定して出す汎用性が、1本目に求められる本質です。
レンズキット同梱で買えば差額換算で手に入る点も、コスパとして強い。これより安く、これより軽く、これよりZfに似合うレンズは、純正にもサードパーティにも存在しません。
散歩スナップ・旅行:NIKKOR Z 28mm f/2.8 SE(約¥36,000・160g)
40mm SEの兄弟として設計された28mmのSEレンズ。実売¥36,000前後で、40mm SEと並ぶコスパの良さ。重量160gは、Zマウント単焦点で40mm SEに次ぐ軽さです。
40mmとの使い分けは明快で——散歩・旅行・テーブルフォト・室内全景は28mmが圧勝します。最短撮影距離0.19mで寄れるので、テーブルの料理も、子どもの手元も、しっかり画面に入る。動画撮影時のフォーカスブリージング(焦点送りで画角が変わる現象)も少なく、AFは静音。
「Zfに2本目を足すなら何か」——わたくしの答えは、迷わず28mm f/2.8 SEです。40mm SEと並べると兄弟外観で、SE銀リングの統一感が生まれる。Zfの審美を大事にする方にとっての2本セットの完成形は、間違いなく40mm SE+28mm SEです。
ポートレート・子撮り(屋外):NIKKOR Z 50mm f/1.4(約¥67,000・420g)
2025年に登場した新作で、フルサイズ純正のF1.4で実売¥7万を切る——これはレンズ業界的にちょっとした事件です。SonyのFE 50mm F1.4 GMは¥17万前後、CanonのRF50mm F1.4 L VCMは¥20万台。¥67,000のNikon Z 50mm f/1.4は、純正フルサイズF1.4として群を抜いて手の届きやすい価格帯にいます。
420gとフルサイズF1.4としては比較的軽量。Zfに乗せた重量は630g+420g=1,050gで、40mm SE運用と比べると重くはなりますが、F1.4の浅い被写界深度で背景が大きくボケる。屋外で2〜4mの距離から子どもを撮る、家族のポートレートを残す——この用途で「Zfで撮ったらしさ」を最も強く出せる1本です。
描写は「開放はやわらか、絞るとシャープ」のクラシック路線。Z 50mm f/1.8 S(実売約¥75,000・415g)と価格・重量はほぼ同等ですが、F値は0.4段分明るい。新規購入なら50mm f/1.4を選ぶ理由のほうが多い——というのが2026年4月時点のわたくしの見立てです。
ただしZ 50mm f/1.8 S側の優位性も書いておきます。S-Lineで防塵防滴対応、解像力ではf/1.4を上回るレビューもある。雨の日も使う方、最大解像が必要な方は、依然50mm f/1.8 Sが選択肢に入ります。
ポートレート・子撮り(室内):NIKKOR Z 35mm f/1.4(約¥87,000〜94,000・415g)
室内・夜・自然光ポートレートの本命。Zfで子どもを室内で撮るとき、35mm画角+F1.4の組み合わせは「環境込みで人物を浮かせる」という子育て写真の定番表現を、最も素直に成立させます。
50mm f/1.4を屋外用に、35mm f/1.4を室内用に——という使い分けが、Zf単焦点運用の上級セットアップ。両方揃えると約¥154,000ですが、5年使う前提なら月¥2,567。スタバのコーヒー4杯分と考えれば、写真趣味として並走する方には合理的な投資です。
NIKKOR Z 35mm f/1.8 S(実売約¥106,000・370g)も同価格帯にあります。S-Lineの解像と防塵防滴を取るならf/1.8 S、F1.4のやわらかい描写と価格を取るならf/1.4——好みで分かれる領域です。
軽さ最優先(注意):NIKKOR Z 26mm f/2.8(約¥60,000台・125g)
ZfにつけたときZマウント最軽量となるパンケーキ。125g、全長23.5mm。「軽さこそ正義」の方向性で、確かに頂点にいます。
ただし——SE勢より割高であることを書かなければなりません。28mm f/2.8 SEは¥36,000、40mm f/2 SEは¥35,000台。それに対して26mm f/2.8は¥60,000台。125gと160gの35g差に約¥25,000の差額を払う価値があるか——わたくしの判定では「軽さ最優先以外は28mm SEに劣る」です。
価格を別にすれば良いレンズですが、「軽さで選ぶならSE勢のほうが価格対重量バランスが優秀」という事実は、26mm f/2.8を検討する前に知っておくべきです。SEではない(外観の銀リングなし)点も、Zfの審美を重視する方には地味な減点ポイント。
憧れ:NIKKOR Z 50mm f/1.2 S(約¥250,000・1,090g)
Zマウント単焦点の到達点。F1.2の浮き立つようなボケ、S-Lineの解像、ナノクリスタルコート——一度使うと戻れないと評されるのは伊達ではありません。
ただし1,090g。Zfに乗せると本体630g+レンズ1,090gで合計1,720g。重量バランスは前重で、Zfの「軽くて毎日持てる」哲学とは正面から矛盾します。普段使いには破綻するが、撮りたいときだけ持ち出す決め打ち運用で輝くレンズ。年に数回の七五三・お宮参り・記念撮影で、家族写真を「永久保存版」として残したい方の到達点です。
価格¥250,000は確かに高い。ただし50mm f/1.2クラスのフルサイズレンズはどのメーカーでも¥250,000以上で、Sony FE 50mm F1.2 GMは¥290,000前後、Canon RF50mm F1.2 Lは¥330,000前後。ニコンが特別高いわけではなく、Zマウントのf/1.2 Sシリーズは各社のf/1.2 Lレンズと並ぶ「写真趣味の到達点」です。
MF審美の頂点:Voigtländer NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z(約¥120,000・351g)
Zfに乗せた瞬間の見た目が一番美しいレンズ、というのがコシナのVoigtländer NOKTON 40mm F1.2です。MF専用ですがZマウント電子接点付きでExif対応、フォーカスエイド対応、ボディ内手ブレ補正対応——MFの楽しさをモダンな利便性で支えてくれます。
40mm SEがすでに常用で揃っている方が、MFで写真を撮る時間そのものを楽しむ2本目として候補に入ります。スナップ・夜のスナップ・スローな撮影体験で、絞りリングを回し、ピントリングを回し、シャッターを切る——その触感がZfのダイヤル操作と完全に同調します。
ただし常用のメインにはしないほうがいい。子どもを撮る、走る瞬間を切り取るなど動きのある被写体には、AFがある純正のほうが合います。休日に時間を取れる日に、MFを楽しむ専用機材として持ち出す——という割り切りで運用できる方向け。
コスパ枠:VILTROX AF 40mm F2.5 AIR Z(約¥23,000・170g・フルサイズ対応)
価格1/2で純正越え、という声もある異端児。AF対応・STMモーター・170g。Z 40mm f/2 SEと焦点距離・重量がほぼ同じで、解像はf/2.5側が高評価のレビューもあります。
ただしこれを買うべきか——わたくしの答えは保留です。Zfの審美ではSE銀リングが効くため、外観だけはVILTROXは地味。価格と画質を取るならVILTROX、外観の統一感を取るなら40mm SE——どちらも正しい選び方です。
「すでに40mm SEを持っているが、サブ機用にもう1本40mmが欲しい」「2マウント運用でZ 40mm SEのキットを買う予算がない」という方には、VILTROX 40mm F2.5 AIRが現実的な選択肢になります。
クラシカルデザインの相性——ZfとSEレンズ/Voigtländer MFの機械的調和
Zfに単焦点が似合う理由を改めて言語化しておきます。
ZfはISO・シャッター速度・絞りの3ダイヤルを物理ダイヤルで持つ、フィルム時代のFM/FE系統を継承したクラシカルボディです。これに似合うレンズは、絞りリング付きor SEデザインの単焦点——ここに機械的調和が生まれます。Z 24-70mm f/4のようなズームレンズを乗せても性能は出ますが、ボディの「ダイヤルで操作する所有感」とレンズの「ズーミングで操作する利便性」が、操作系として噛み合わない。
SEレンズ(28mm f/2.8 SE / 40mm f/2 SE)は銀リングと黒鏡筒のツートーンで、Zfのデザイン言語と完全に統一されます。Voigtländer NOKTON 40mm F1.2は金属鏡筒と絞りリング・距離指標の刻印で、フィルム時代のレンズそのものの佇まい。Zfに乗せて美しいレンズは、撮る前に所有することそれ自体が報酬になります——これは数値化できない価値ですが、Zfを選ぶ層にとっては購入動機の半分くらいを占めると思っています。
逆に言えば、スペック表の数字だけでZfのレンズを選ぶと、Zfを選んだ意味の半分が消えます。性能だけで選ぶならSony α7C IIで揃えるほうが合理的で、Zfを選ぶ時点で「数値化できない満足」を買っているということです。
レンズマウントの世界——ZマウントとサードパーティのいまとAF/MFの分かれ目
Zマウント周辺の地図を簡単に書きます。
純正NIKKOR Z——フルサイズ対応・APS-C対応がメーカー側で明記されています。Zマウントの基幹で、Zfのレンズ選びは8割ここで完結します。Z 40mm SE、Z 28mm SE、Z 50mm f/1.4、Z 35mm f/1.4——本記事で挙げた本命はすべて純正です。
サードパーティ・AF対応——VILTROX、Tamron、SIGMAがZマウントAFレンズを増やしてきています。フルサイズ対応のラインナップ(VILTROX 40mm F2.5 AIR、Tamron 35-150mm等)は普通に選択肢ですが、APS-C専用(27mm F1.2 Pro等)はZfに乗せるとDXクロップ強制で画素半減。前述のとおり買うときは要確認。
サードパーティ・MFレンズ——Voigtländer(コシナ)、TTArtisan、銘匠光学。Voigtländerはフルサイズ対応のNOKTON系がZf向けに高品質。TTArtisanはAPS-C専用が多く、Zfには合わないものが大半。同じMFでもブランドで適不適が分かれます。
AFかMFかの分かれ目は、わたくしの感覚では「動きのある被写体を撮るかどうか」です。子ども・ペット・スポーツはAF必須。風景・物撮り・夜スナップ・ストリートフォトはMFで成立する。Zf+40mm SE(AF)を1本目に置き、2本目以降にVoigtländer NOKTON 40mm F1.2(MF)を足す——これが「写真を撮る時間そのものを楽しむ」方向性として、ひとつの完成形です。
わたくしの判定——常用1本目/2本目候補/憧れ/買うな
ここまでの全部を、4判定で圧縮します。
常用1本目
NIKKOR Z 40mm f/2 SE(¥35,000台・170g)——迷ったらこれ。Zfキット同梱で買えば差額換算で最安。1年常用したわたくしが、結局これ一本で完結している理由を本文で書いた通りです。Zfを買って最初の1本で何を悩んでいる方には、もう40mm SEで決めてください、と正面から言いたい。
NIKKOR Z 40mm f/2 SE / Zfレンズキット(カメラのキタムラ)
2本目候補
NIKKOR Z 28mm f/2.8 SE(¥36,000・160g)——散歩・旅行・テーブルフォト・室内全景の正解。40mm SEと兄弟外観で、SE銀リングの統一感が完成する。NIKKOR Z 50mm f/1.4(¥67,000・420g)——屋外ポートレート・子撮りの新作正解。フルサイズ純正F1.4でこの価格は、2026年4月時点で純正最安級。NIKKOR Z 35mm f/1.4(¥87,000〜94,000・415g)——室内・夜・自然光ポートレートの本命。
写真趣味として並走する方は、40mm SE+28mm SE+50mm f/1.4の3本セットを揃えると、子育て期の全シーンが網羅できます。総額約¥138,000、5年運用で月¥2,300。
憧れ
NIKKOR Z 50mm f/1.2 S(¥250,000・1,090g)——Zマウント単焦点の到達点。Zfには重量バランス的に過剰だが、年に数回の決定写真で家族の永久保存版を残したい方の最終解。Voigtländer NOKTON 40mm F1.2 Aspherical Z(¥120,000・351g)——Zfに乗せて最も美しいMFレンズ。撮る前に所有することそれ自体が報酬になる方向け。
「いずれ買えたら」のリストに入れておいて、5年後に予算と被写体が揃ったタイミングで踏み込めばいい領域です。
買うな
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S(1,360g)——Zfの浅いグリップで左手が確実に疲れる。70-200mmが必要ならZ8/Z6IIIのほうが筋が通る。Tamron 35-150mm f/2-2.8 Z(1,165g)——焦点距離は魅力だがフロントヘビーでZfの哲学と矛盾。VILTROX 27mm F1.2 Pro Z(560g・APS-C専用)——ZfではDXクロップ強制で画素半減。Zfcなら正解。TTArtisan 35mm f/1.4 C / 50mm f/1.2 C(APS-C専用)——同様にDXクロップ強制で買う意味の半分が消える。NIKKOR Z 26mm f/2.8(¥60,000台・125g)——軽さ最優先以外は28mm SEに劣る。価格対重量のバランスがSE勢に負ける。
Zfのレンズ選びは、機材の万能性ではなく「Zfに似合うか・毎日持てるか・撮って出しが綺麗か」の3点で決まります。スペック表で殴り合うレンズ選びをすると、Zfを選んだ意味の半分が消えてしまう。
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よくある質問
Nikon Zfに最初の1本どのレンズ買えばいい?
迷ったらNIKKOR Z 40mm f/2 SE(実売約¥35,000台・170g)です。SE銀リングのクラシカルな佇まいがZfボディの顔つきに正面から合致し、170gのパンケーキに近い薄さで毎日持ち出せます。最短撮影距離0.29mでテーブルフォトが成立し、35mmより寄れて50mmより広い画角の中庸。レンズキット同梱で買えば差額換算で手に入るのでコスパも強い。わたくし自身がZfで1年常用して、結局この1本で完結しています。
Zマウントの安いAPS-Cレンズ(VILTROXとかTTArtisan)ってZfに使えますか?
物理的には使えますが、乗せた瞬間にDXクロップが強制発動します。Zfのフルサイズセンサー2,450万画素が約1,060万画素まで半減し、焦点距離も1.5倍換算になって27mmが約40mm相当、35mmが約52mm相当に「狭く」なります。VILTROX 27mm F1.2 Pro Z(約¥97,000)、TTArtisan 35mm f/1.4 C Z(約¥9,000台)、TTArtisan 50mm f/1.2 C Z(約¥17,910)はすべてAPS-C専用です。Zマウントのサードパーティを買うときは商品ページで「フルサイズ対応」と明記されているかを必ず確認してください。
ZfにNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sを乗せるのはアリですか?
正直に書くと、わたくしはおすすめしません。1,360gのレンズをZfボディ630gに乗せると合計約2kgになり、Zfは意図的にグリップを浅く設計したクラシカルボディなので、左手親指の付け根が30分で痛くなります。70-200mm f/2.8が必要な使い方をする方は、ZfではなくZ6IIIやZ8のような深いグリップを持つボディを別に用意するほうが合理的です。Zfの設計哲学はそもそも万能機を目指していません。
Zfに2本目を足すなら何がいいですか?
迷わずNIKKOR Z 28mm f/2.8 SE(実売約¥36,000・160g)です。40mm SEの兄弟として設計されたSEレンズで、SE銀リングの統一感が生まれ、40mmと並べた2本セットの完成形になります。最短撮影距離0.19mで寄れて、散歩・旅行・テーブルフォト・室内全景は28mmが圧勝。動画フォーカスブリージングも少なく、AFは静音です。重量160gはZマウント単焦点で40mm SEに次ぐ軽さで、2本合わせても330g+ボディで合計1kg以下に収まります。
新作のZ 50mm f/1.4ってZfに合いますか?
ポートレート・子どもの屋外撮影が主用途なら、強い候補です。実売約¥67,000・420gで、F1.4の大口径単焦点としてはZ 50mm f/1.8 S(¥73,800・415g)より安く、F1.4から使える絞り余裕が屋外で背景を1段分溶かす力になります。ただし420gという重量は40mm SE(170g)の2.5倍で、Zfのクラシカルな所有感は若干失われます。「子どもの発表会・公園で背景をぼかしたい」が明確な動機なら買い、常用できる軽さが優先なら40mm SEのままが正解です。
注記
- 本記事のレンズ仕様・実売価格は2026年4月時点のニコン公式(nikon-image.com)、価格.com、カメラのキタムラ実売価格に基づきます。価格は予告なく改定される可能性があります。
- DXクロップ時の画素数(フルサイズ約2,450万画素→DX約1,060万画素)はNikon Zf公式仕様に基づきます。
- 「Zf+40mm f/2 SEを1年常用している」という体験は、わたくし自身の一次体験です。同じ機材でも撮影頻度・用途・体格により評価は変わります。
- サードパーティレンズの「APS-C専用/フルサイズ対応」表記は、購入前に必ず各メーカー商品ページでご確認ください。本記事執筆時点で確認していますが、ファームウェア更新や仕様変更により対応が変わる可能性があります。
- アフィリエイトリンク(カメラのキタムラ)を含みます。リンク経由での購入時、わたくしに紹介手数料が入る可能性があります。商品の選定はわたくしの一次体験と公開情報のリサーチに基づき、紹介料の有無で記事内容を変えていません。
- 最終的な購入判断は、ご自身の予算・撮影頻度・既存資産(Eマウント等)・5年後のリセール想定を踏まえて行ってください。本記事は購入を推奨するものではなく、判断材料を提供するものです。