SMARTPHONE

¥7万でフラッグシップ感は買えるか。Nothing Phone (3a) Pro。

札幌のアパート、深夜にパート代の明細を眺めていた時期の話をする。お小遣い1.5万円の時代に、わたくしが今のわたくしに渡したい1台を選ぶなら、これになる。 札幌のアパートで、Apple入社前のフリーター時代。スマホの機種変更は「奮発」という言葉がつく買い物だった。¥15万のiPhoneは、毎月の携帯料金に上乗せされる分割金が、重たい数字として残る。——あのころの自分が「それでもスマホに遊ばせてほしい」と感じるなら、選択肢は限られる。 Nothing Phone (3a) Proは、2025年3月発売(米国$459、日本並行輸入で約¥70,000)。搭載チップはSnapdragon 7s

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SMARTPHONE

デザインに10万円払うか。Nothing Phone (3)という問い。

Nothing Phone (3)の国内レビューを5本ほど続けて観た。全員が「Glyph Matrixが革新的」と同じ語彙で絶賛していて、どこか同じテンプレートで書いた記事のように見えた。——高評価が判で押されている時は、逆に立ち止まるべきだ。¥124,000払う前に、わたくしは自分の目で見直したい。 スマートフォンのデザインで心が動いた最後の瞬間を、思い出せるだろうか。 iPhoneもGalaxyもPixelも、背面のカメラ配置が少し変わるだけで、基本的な佇まいは2020年からほとんど変わっていない。長方形に丸みをつけて、金属とガラスで挟む。——この業界のデザインは、ずっと微調整の連続だった。 そこにNothingが、透明な背面とLEDパネルを乗せて出てきた。Nothing Phone (3)。2025年8月、日本正式展開。

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SMARTPHONE

Galaxy Z Flip 7、iPhone Air派が折りたたみに流れる可能性。

週末、妻と1歳半の娘と食卓を囲んでいるとき、わたくしはスマホをたたんで上着のポケットに戻す。広げた6.9インチは、家族の視線を自分側に持っていく。たたんだ13.7mmは、視線を娘の方へ返してくれる。——折りたたみスマホの意味は、スペック表ではなくこういう具体的な瞬間にある、とわたくしは考えている。 折りたたみスマートフォンの話をするとき、わたくしはいつも二つの質問を用意している。 一つ目。「それ、本当にたたんでいますか」。 二つ目。「たたむと、何が変わりましたか」。 この二つに即答できない人間は、たいてい折りたたみを買ってから半年で普通のスマホに戻っている。——ここまでは、研修現場で何百回も見てきた景色だ。 Samsung Galaxy Z Flip 7は、2025年7月に発売された折りたたみスマートフォンの7代目だ。

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AIスマホは半年で何を証明したか。Google Pixel 10 Pro。

研修の移動で新幹線に乗っているとき、隣の席のビジネスパーソンがPixel 9 Proで会議の録音をRecorderに流しているのを見た。手書きで議事録を取る代わりに、Pixelに任せる運用。——わたくしはその横で、MacBookでGoogle Docsに要旨を書いていた。5年前ならあり得なかった光景だ。1人分の仕事量が、道具の設計で明確に変わっていた。 半年後、この光景がPixel 10 Proに置き換わっている。100倍AIズームと第2世代Gemini Nanoを積んで。 2025年、スマートフォン業界は一斉に「AIスマホ」と言い始めた。 Apple Intelligence、Galaxy AI、そしてGoogleのGemini。各社が基調講演でAIの未来を語り、カタログの一番上に「AI」

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Sペンは進化しない。Galaxy S26 Ultraという答え合わせ。

朝の通勤電車で、斜め前に立つスーツの男性がGalaxyを広げて、メール画面を指でスクロールしている。わたくしの目線の高さで、取引先名と金額がはっきり読める。本人はおそらく気づいていない。——これは企業向けITリテラシー研修を10年やってきたなかでで、わたくしが毎朝、別の人物で何百回も目撃してきた光景だ。 Galaxy S26 Ultraの「プライバシーディスプレイ」の話をする前に、この朝の光景を書いておきたい。 Androidフラッグシップの話をするとき、わたくしはいつも迷う。 「Androidの」という枕詞が、もはや比較の文法として成立しているのか。 10年前、AndroidとiPhoneは別の思想を競い合う相手だった。今は違う。大画面・高性能・三眼以上のカメラ・AI搭載——その仕様表は、どちらを読んでいるのかすぐには見分けがつかない。 そのなかで、

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SMARTPHONE

iPhone 17 Pro Maxという看板。Proは今も機能しているか。

IT業界の現場に10年以上立ってきた経験で、同じ場面を数え切れないほど見てきた。カウンターの向こう側の客が、展示品のPro Maxを両手で持ち上げて「ちょっと重いけど、でも一番いいやつでしょ?」とつぶやく。連れの人が少し止めようとする。最後は「どうせ買うなら」で決まる。——20万円の買い物が、「どうせなら」という5文字で動く場面を、わたくしは今でも覚えている。 今世代のiPhone 17 Pro Maxの事前予約が始まった週、YouTubeレビューを5本ほど連続で観た。全員が絶賛していた。「過去最高のiPhone」「Proの完成形」「買うしかない」。——判で押したような語彙の並びに、また違和感が残った。 本当にそうなのか。 先日、iPhone

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SMARTPHONE

iPhone Air レビュー

2021年の冬、わたくしはiPhone 13 Pro Maxの望遠レンズを一度も使わずに半年を過ごした、という記録を自分のカメラロールで見つけた。旅行もイベントも通しで撮っていた時期なのに、カメラ切り替えのログでは0回。——超広角も含めて、ほぼメイン広角だけで撮っていた。20万円近く払って手に入れた3眼の端末で、実際に触っていたのは1眼だけだった。 スマートフォンのカメラは、ここ5年で確実に増えた。 超広角、広角、望遠。さらに潜望鏡レンズ、マクロ、ペリスコープ。2眼から3眼、4眼へ。カタログの「カメラ仕様」欄が縦に長くなるたびに、わたくしは同じ問いを繰り返してきた。 写真は、その分だけ良くなったか。 Apple iPhone

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SMARTPHONE

OPPO Find N6レビュー——FeliCaを捨てて手に入るもの、失うもの

銀座の並木通りを歩いていて、ふと改札の話を思い出した。 わたくしは過去にXiaomiの廉価折りたたみを1ヶ月だけ使った時期がある。SIMフリーのグローバル版で、もちろんFeliCa非対応だった。1ヶ月で、自分がどれだけ改札の0.3秒に依存していたかを身体で理解した。——QRコード決済で全部代替できる、と頭では思っていた。実際にやってみると、改札に並んだ先頭で止まる体が、毎回一瞬のストレスを吐き出す。 OPPO Find N6は32万円の折りたたみだ。225g、6,000mAh、200MP Hasselblad、そしておサイフケータイは使えない。——これだけ並べれば、日本の大半の読者にとって答えは出ている。買わない、で終わる話だ。 ただし。 この機種がつまらない道具なら、わたくしはそもそも3,000字を使わない。

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SMARTPHONE

Google Pixel 10a、買い替える必要ある?

結論から言う。 Pixel 9aを持っているなら、買い替える必要はない。 わたくしはIT業界でトレーナーを10年やっている。お小遣いは月15,000円。それをガジェットに注ぎ込み続けた結果、今やお小遣いはゼロだ。 だからこそ言える。「欲しい」と「必要」は違う。 今のスマホで困っていますか? いつもの質問から始める。 今使っているスマホで、何か困っているか? 困っていないなら、この記事はここで終わりだ。79,900円を別のことに使ってほしい。わたくしのようにお小遣いをゼロにしてはいけない。 困っている人だけ、次に進もう。 何に困っていますか? Pixel 10aが解決できる不満を整理する。 1. カメラの画質に不満がある

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ACCESSORIES

スマホケース、安物を買うな。壊さないケースを買え

「節約のために1,500円くらいのケースを買えって言うと思っただろう。」 逆だ。ケースだけは、いいモノを買え。 わたくしは15万円のスマホに1,000円のケースを付けて、画面を割ったことがある。修理代56,800円。ケースをケチった結果、スマホの3分の1以上の金額を修理に払った。 なぜケースに金をかけるべきか スマホの修理代を見てほしい。 修理内容AppleCare+加入時未加入時iPhone 画面修理3,700円56,800円 iPhone 背面ガラス3,700円25,900円 iPhone その他の損傷12,900円105,800円 (2026年4月時点・Apple公式修理価格。モデルにより異なる)

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SMARTPHONE

10万円以下のスマホ、2026年の正解はどれだ?

結論から言う。 スペックで選ぶならPixel 10a。エコシステムで選ぶならiPhone 17e。それ以外の判断基準は、ほぼ意味がない。 わたくしは10万円以下のスマホを何台も乗り継いできた。「コスパ最強」を追い求めて、結局余計な金を使った。その経験から言える正解を示す。 2026年、10万円以下で買えるスマホ 機種価格ディスプレイカメラバッテリーOS更新Pixel 10a79,900円〜6.3" OLED 120Hz48MP + 13MP超広角5,100mAh7年 iPhone 17e99,800円〜6.1"

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Leica Leitzphone、ライカ好きのわたくしが買わない理由

結論から言う。 わたくしはLeica M11を持っていた。ライカが好きだ。それでもLeitzphoneは買わない。 249,800円。確かにLeica M11の1,188,000円に比べれば安い。だが「ライカにしては安い」は購入の理由にならない。 Step 1: 今のスマホのカメラで困っていますか? iPhone 17 ProやPixel 10 Proのカメラは、もはやプロの撮影現場でも使われている。DxOMarkのスコアではiPhone 17 Pro Maxが168点で1位、Leitzphoneは166点で2位。2点差だ。 今のスマホで撮った写真に�

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