MacBook Air M5、M4持ちは買い替えるな
結論から言う。
MacBook Air M4を持っているなら、M5に買い替える必要はない。
M1ユーザーは買い替えていい。M2ユーザーは用途次第。M3ユーザーは見送れ。M4ユーザーは論外だ。
184,800円。M5 MacBook Air 13インチ。標準ストレージが256GBから512GBに倍増し、Wi-Fi 7とBluetooth 6に対応した。確かに進化している。だが「進化している」と「買い替える価値がある」は別の話だ。
今のMacBookで困っていますか?
いつもの質問だ。今のMacで何か困っているか?
起動が遅い? アプリが重い? バッテリーがすぐ切れる? 熱で止まる?
困っていないなら、184,800円を別のことに使ってくれ。わたくしのようにガジェット沼に落ちるな。
何に困っていますか?
MacBook Air M5が解決できる不満を整理する。
1. 動作が重い
M1(2020年発売)以前を使っているなら、これは正当な理由だ。M5のCPUはM1の約2倍、GPUはAI用途で10倍以上(Apple公式性能比較による)。体感で明確に速い。
ただしM2以降なら「重い」の多くはブラウザのタブの多さかメモリ不足だ。Chromeのタブを閉じて、アクティビティモニタでメモリ圧迫を確認してみろ。
2. バッテリーが持たない
M1/M2世代で5年以上経過してバッテリーが劣化している場合。これは買い替えの理由になる。ただしAppleのバッテリー交換サービス(MacBook Air用で約18,000〜25,000円)で延命できる。
3. メモリが足りない
M1/M2の8GBモデルは今や明確に不足している。Apple Intelligence時代、LLMをローカルで動かす時代、8GBは2世代前の常識だ。
M5 Airは16GB標準(一部構成)になった。M4 Airも16GBがデフォルト構成として購入可能なため、この点だけでM5に買い替える理由にはならない。
4. 外部機器の接続ポートが足りない
M1/M2 AirのThunderbolt 3はまだ十分だが、Wi-Fi 7対応ルーターを導入した家庭、マルチディスプレイを使う人はM5のN1チップ(Wi-Fi 7/BT 6)の恩恵を受けられる。
M4とM5の差は体感できるか
結論:体感差はない。
| 項目 | M4 | M5 | 差分 |
|---|---|---|---|
| CPU(マルチコア) | 基準 | +約15% | ベンチで測れば違う |
| GPU(AI用途) | 基準 | 最大4倍 | AI推論のみ |
| メモリ帯域幅 | 約120GB/s | 153GB/s(+約30%) | 重いタスクで差 |
| SSD速度 | 基準 | 約2倍 | 大容量ファイル転送で差 |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 7 | ルーターが対応していれば |
| Bluetooth | 5.3 | 6.0 | 対応機器が少ない |
| 標準ストレージ | 256GB | 512GB | Airシリーズで倍増 |
| 標準価格 | 約164,800円 | 184,800円 | +20,000円 |
(2026年4月時点・Apple公式スペック)
M5の進化点は確実にある。だがそれらは数値で測れば違うレベルであって、日常使用——Safari、Mail、Pages、YouTube、Zoom——でM4とM5の差を体感できる人間は存在しない。
世代別の買い替え判断
| 現在のMac | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| Intel Mac | 即座に買い替え | サポート切れ間近 |
| M1 Air | 買い替え推奨 | 5年経過。バッテリーもチップも世代が古い |
| M2 Air | 用途次第 | 8GBモデルならメモリ不足が顕在化。16GBなら継続使用可 |
| M3 Air | 見送り | 性能的にまだ現役。2〜3年は戦える |
| M4 Air | 買い替え不要 | 体感差ゼロ。金の無駄 |
それでもMacを買うなら
選択肢1: M5 MacBook Air 13インチ(新品)
184,800円〜(512GB/16GB)。2026年4月時点、Appleストアの標準構成。Wi-Fi 7対応、長期利用前提。新品で7年使うなら合理的な投資だ。
選択肢2: M4 MacBook Air 整備済
Apple整備済製品ストアで約140,000〜160,000円。M5との差額2〜4万円で、性能差はほぼない。日常用途ならこれが最強のコスパ。
選択肢3: MacBook Neo(99,800円)
Neoの20の妥協点を理解した上で、2〜3年の繋ぎとして買うなら選択肢になる。ただし8GBメモリ固定で4年以上の長期利用には向かない。
選択肢4: MacBook Air M3 整備済(16GB構成)
約110,000〜130,000円で買える。M5 Airより約7万円安く、性能は日常用途で体感差なし。お小遣い的に最も現実的な選択肢かもしれない。
わたくしなら、M3 Airの整備済16GB構成を狙う。浮いた7万円でモニターを買うか、家族旅行に行く方が人生の満足度が上がる。
本当のコスト
184,800円で何ができるか。
- MacBook Air M3 整備済(16GB) + 4K外部モニター(Dell U2723QE 65,000円) → 両方買える
- MacBook Air M3 整備済 + iPad mini A19 → 両方買える
- お小遣い15,000円の12ヶ月分(1年分)
- 家族4人で1泊2日の温泉旅行 × 4回
そして見えないコスト。
新型Macが発表されるたびにYouTubeのレビュー動画を見る時間。ベンチマーク記事を読む時間。「M5 Airの方が速い」と知ってしまった後の「今のMacで大丈夫かな」という不安。
この不安こそが、Appleが6ヶ月ごとに新製品を出す理由だ。あなたの不安が、Appleの売上になる。
わたくしの結論
わたくしはM系MacBookを3台乗り継いできた。M1→M2→M3。毎回「体感速度が変わらない」と感じた。
そして気づいた。Macはもう成熟した道具だ。スマートフォンのように2年で劇的に進化する時代は終わった。
M3以降のAirを持っているなら、次のmacOSサポートが切れるまで使い倒せ。 それが最もZen Gadgetらしい選択だ。
M1ユーザーは買い替えていい。ただし選択肢はM5 Air 184,800円だけじゃない。M3 Airの整備済16GB構成を第一候補に、M4 Airの整備済を第二候補に、その上でM5 Airを検討しろ。
「新品のM5が最新だから買う」は思考停止だ。モノを大事にする。必要な範囲内で、いいモノを。いいタイミングで買う。見えないコストを考える。 Zen Gadgetの4つの哲学を思い出してほしい。
本記事の価格・スペックは2026年4月時点のApple公式情報および整備済製品ストアに基づきます。
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