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Apple 2026.04.28 Read 10 min

AppleCare+は必要か。入るべき人と払い損になる人を、料金と修理代で見分ける

AppleCare+が必要かどうかは、端末の値段、過去に壊した回数、何年使うかの3つで決まる。20万円を超える端末を使う人と、過去に画面を割ったことがある人は入る側。安い端末を丁寧に短く使う人は外す側だ。

店頭で「AppleCare+、付けときましょうか」と聞かれて、その場で決められずに持ち帰った人は多いと思う。この問いには万人共通の正解がない。毎日カバンに突っ込んで街を歩き回るiPhoneと、机からほとんど動かないMacBook Airが、同じ答えになるはずがないからだ。

だからこの記事では、2026年9月12日時点のApple公式の料金を並べて、自分の使い方で自分の答えが出せるようにする。加入を勧める記事ではない。

AppleCare+で何が直るのか

まず誤解されやすいところから。AppleCare+は「無料で全部直る券」ではない。落下や水濡れのような、自分の過失や事故による損傷を、決まったサービス料で何度でも直してもらえる券だ。利用回数に制限はない。

肝心なのは、そのサービス料(自己負担額)がいくらかだ。2026年9月12日時点の公式の金額はこうなっている。

製品損傷の種類サービス料(税込)
iPhone画面または背面ガラスの損傷3,700円
iPhoneその他の事故による損傷12,900円
iPhone盗難または紛失12,900円
Mac(MacBook Neo以外)画面または筐体の損傷12,900円
Mac(MacBook Neo以外)その他の事故による損傷37,100円
MacBook Neo画面または筐体の損傷 / その他8,400円 / 25,800円
iPad Air(M2以降)、iPad Pro(M4以降)など画面の損傷 / その他3,700円 / 12,900円
その他のiPad過失や事故による損傷4,400円
Apple Watch事故による損傷9,200円(Ultra・Hermèsは10,700円)
AirPods・Beats事故による損傷3,700円

つまりAppleCare+は、修理1回あたりの支払いを数千円から数万円に固定する券だ。ゼロにする券ではない。ここを「全部タダで直るんでしょ」と思い込んだまま頷くと、あとで「思ってたのと違う」が起きる。

バッテリーの保持容量が本来の80%未満になったときの交換は、追加料金なしで受けられる。

入らずに壊すといくらかかるか

比べる相手は、保証なしで直したときの修理代だ。Appleのサポートページには、保証対象外の修理の見積額が載っている。iPhone 18 Pro Maxの場合はこうだ。

iPhone 18 Pro Maxの修理保証対象外の見積額(税別)
画面の損傷64,800円
画面および背面ガラスの損傷80,600円
その他の損傷160,800円

画面を1回割ったとき、保証なしなら64,800円に消費税がかかる。AppleCare+に入っていれば3,700円だ。

iPhone 18 Pro MaxのAppleCare+ 盗難・紛失プランは年払いで19,400円。税込にした画面修理代71,280円から3,700円を引いた差は67,580円で、年払いの約3年半分にあたる。計算上は、3年に1回画面を割る人なら元が取れる。1回も割らない人にとっては、払った分がそのまま出費になる。

結局すべては「事故が一度でも起きるかどうか」に集約される。だから次に見るのは、自分の事故の起きやすさだ。

入るべき人・払い損になる人

ここでスペックを見ても意味がない。見るべきは自分の行動の履歴だ。

入る側に傾くのは、こんな人だ。

  • 過去2年で一度でも画面を割ったか、水没させたことがある
  • カバンに突っ込んで動き回る生活をしている
  • 小さい子どもやペットがいて、机の端から端末が落ちる瞬間がある
  • ジムや登山、アウトドアで毎日持ち出す
  • 出張が多く、空港やタクシーで置き忘れる隙がある(紛失は盗難・紛失プランの対象)

外す側に傾くのは、こんな人だ。

  • 過去5年、一度も割っていない
  • 家と職場の往復だけで、移動中はずっと鞄の中
  • ケースもフィルムも欠かさず、誰にも端末を触らせない
  • 1年ほどで買い替える

見栄を張らないことが大事だと思う。「自分は丁寧に使うから大丈夫」と思いたい気持ちはわかる。でも保険の判断でだけは、過去の自分の手元を正直に見たほうがいい。割った人は、また割りやすい。

判定をまとめるとこうなる。端末が20万円を超えるか、事故歴があるなら入る方向。20万円以下で事故歴もなく、短く丁寧に使うなら外す方向。子どもやペットがいてリスクが読みきれないなら、まず年払いか月払いで1年入って様子を見る。これが僕の落とし所だ。

月払いと年払い、どちらで入るか

2026年9月12日時点で、AppleCare+は月払いか年払いで入り、解約しない限り自動更新される。iPhoneの盗難・紛失プランの料金は機種で決まる。

iPhone月払い年払い
iPhone 17e1,340円13,400円
iPhone 17、iPhone 161,540円15,400円
iPhone Air1,940円19,400円
iPhone 18 Pro、iPhone 18 Pro Max1,940円19,400円

Macはこうだ。

Mac月払い年払い
Mac mini680円6,800円
MacBook Neo880円8,800円
13インチMacBook Air1,180円11,800円
15インチMacBook Air1,380円13,800円
14インチMacBook Pro1,740円17,400円
16インチMacBook Pro2,380円23,800円
iMac、Mac Studio1,080円10,800円

どちらも1年分で比べると、年払いは月払いの10か月分だ。1年以上続けるつもりなら年払いが安い。

迷っている人ほど、自動更新であることを味方にするといいと思う。たとえばMacBook Airをデスクワークで使う人は、いちばん迷う層だ。まず1年入って、自分の使い方を観察する。1年、カフェに持ち出さず、机に飲み物を置かずに済んだなら、更新を止める。途中でヒヤリとしたら続ける。

解約のルールも規約に書いてある。月払いは購入日か更新日から14日以内、年払いは30日以内に解約すれば全額返金される。

自動更新には裏返しの落とし穴もある。端末を買い替えたときに解約を忘れると、もう手放した端末のために払い続けることになる。買い替えた日に、古い端末のプランを止めるところまでをセットにしておきたい。

盗難・紛失プランの条件

iPhone、iPad、Apple Watchは、盗難・紛失プランで盗難や紛失も補償される。1年間に2回まで、1回ごとにサービス料がかかる(iPhoneとiPadは12,900円、Apple Watchは10,700円)。

条件は厳しめだ。盗難や紛失が起きた時点で、その端末の「設定」で「探す」が有効になっている必要がある。補償の申請手続きが終わるまで「探す」を有効のままにし、端末を本人のApple Accountに関連付けておく必要もある。位置情報を共有しているだけでは、この条件を満たさない。

買った直後に「探す」がオンになっているか。これだけは確認しておきたい。

後から入れるか・海外で使えるか

iPhone、iPad、Macは、新しい製品の購入日から30日以内なら、あとから「設定」アプリで申し込める。店頭で即決しなくていい。持ち帰って30日のうちに、この記事の3つの数字を自分に当てはめて決めればいい。

海外赴任や長期滞在が多い人は注意がいる。Appleの説明では、プランを購入した国以外での修理サービスは保証されない。

複数台ならモバイル保険という別解

AppleCare+は1台ごとに入る。家族でiPhoneやMacを何台も持っていると、合計はすぐにふくらむ。iPhone 17と13インチMacBook Airの2台だけでも、年払いで27,200円だ。

そこで比べたいのが、さくら少額短期保険の「モバイル保険」だ。2026年9月12日時点の内容はこうなっている。

  • 保険料は月700円で、主端末1台と副端末2台の最大3台
  • 補償は年間最大15万円(主端末は最大15万円、副端末は最大4万5千円)
  • 自己負担(免責金額)はなし
  • 盗難も対象。ただし修理できない場合と盗難は、主端末37,500円、副端末11,250円が上限
  • 置き忘れと紛失は対象外。日本国外で起きた損害も対象外
  • 登録できるのは、手に入れてから1年未満の端末か、メーカーや通信キャリアの有償補償に入っている端末。家族や知人から譲り受けた端末やフリマで買った端末は登録できない

年間で8,400円。3台をAppleCare+で守るより安くなることが多い。

ただし紛失は補償されないし、盗難や修理不能のときの上限も低い。高い1台を盗難・紛失まで含めて守りたいなら、AppleCare+のほうが向く。現実的なのは、いちばん高くていちばん持ち歩く1台だけAppleCare+、残りはモバイル保険でまとめる組み合わせだと思う。

まとめ

保険の話は、突き詰めると「自分の手元をどれだけ正直に見られるか」の話だ。

僕はモノを長く大事に使いたいと思っているほうで、壊れたら買い替えればいいという発想がどうしても好きになれない。だからこそ、長く使うつもりの1台には保険をかけ、そうでない端末にはかけない。自分の身の丈と使い方に合わない保険は、安心ではなくただの出費になる。

「とりあえず付けときましょうか」に頷く前に、過去の自分の手元を思い出してほしい。何回割ったか。何台なくしたか。これから何年使うか。その3つを数えられたら、答えはもう半分出ている。

よくある質問

AppleCare+は必要ですか

端末価格・事故歴・使う年数の3つで決まります。iPhone 18 Pro Maxの画面を保証なしで直すと見積額は64,800円(税別)で、AppleCare+に入っていれば3,700円(税込)です。高い端末を使う人や、過去に画面を割ったことがある人は入る側、安い端末を丁寧に短く使う人は外す側に傾きます(2026年9月12日時点)。

AppleCare+の料金はいくらですか

iPhoneのAppleCare+ 盗難・紛失プランは、月払い1,340円から1,940円、年払い13,400円から19,400円で、解約しない限り自動更新です。13インチMacBook Airは月払い1,180円・年払い11,800円です(2026年9月12日時点・税込・Apple公式)。

AppleCare+に入っていると修理代はいくらですか

iPhoneは画面または背面ガラスの損傷が3,700円、その他の事故による損傷と盗難・紛失が12,900円です。Macは画面または筐体の損傷が12,900円、その他の損傷が37,100円(MacBook Neoは8,400円と25,800円)。Apple Watchは9,200円(UltraとHermèsは10,700円)です(2026年9月12日時点・税込)。

AppleCare+には後から入れますか

iPhone、iPad、Macは、新しい製品の購入日から30日以内なら「設定」アプリから申し込めます(Apple公式)。

AppleCare+とモバイル保険はどちらがいいですか

1台を盗難・紛失まで守りたいならAppleCare+、複数台をまとめて安く守りたいならモバイル保険が向きます。モバイル保険は月700円で3台まで、年間最大15万円まで補償し、自己負担はありません。ただし置き忘れや紛失は対象外です(2026年9月12日時点)。


出典と注記(2026年9月12日確認)

  • サービス料(自己負担額)はすべてApple公式「AppleCare+のサービス料金」による。iPhone・iPad・Apple Watch・AirPodsの過失や事故による損傷のサービス料はAppleCare+ 利用規約(2026年9月9日購入分・PDF)、Macのサービス料はAppleCare+ for Mac 利用規約(2026年8月5日版・PDF)とも一致。
  • 月払い・年払いの料金、自動更新、利用回数の制限なし、盗難・紛失の保証が1年間に2回まで、バッテリー交換(80%未満)、「探す」の条件、購入日から30日以内の加入、購入国以外での修理は保証されないことは、Apple公式 AppleCare+のiPhone・Macの「全モデルの料金」とよくある質問による。
  • 月払い14日以内・年払い30日以内の解約で全額返金されることは、上記のAppleCare+ 利用規約(2026年9月9日購入分)の解約の項による。
  • iPhone 18 Pro Maxの保証対象外修理の見積額はAppleサポート「iPhoneの修理」による。ページには「料金には、別途消費税がかかります」とある。税込71,280円は筆者が10%で計算した値。
  • 画面修理1回と年払いの比較(約3年半分)は、上の公式の数字から筆者が計算したもの。
  • モバイル保険の内容と登録できる端末の条件はモバイル保険 サービス内容による。
  • 料金や条件は改定されることがある。加入前に各社の公式情報を確認してほしい。

最終更新: 2026-09-12